今年もエル・ゴラッソのJリーグ選手名鑑を購入しました。

ここ最近はエルゴラしか購入していないので完全な比較はできませんが、名鑑としてのデータ量やアンケートと一口メモで選手の人となりがわかりやすいのが魅力です。



今年のJ1リーグは多くのチームが2月15日開幕となっていますが、ビジネスの側面も含めた試合日の分散により、セレッソはいわば“先行開幕”のような形で14日に開幕戦を控えています。

そして、その対戦相手がガンバ大阪、つまりは大阪ダービーでの開幕戦となりました。

大阪ダービーでの開幕戦は初めてではないものの、個人的には暖かくなってきた頃にチームとしての形が完成してから対戦したかったですね。

でも…“アウェー”で“ガンバ大阪”を叩けば確実に“首位”(1日限りの場合あり)と美味しすぎるニンジンがぶら下がっています。

勝ってほしいなぁ。



そんなセレッソは今年からアーサー・パパス監督が就任しました。

昨年の30周年イヤーに悲願のリーグ優勝を成し遂げるために数年かけて成熟させてきましたが、成し遂げることができなかったために世代交代を含めた解体の道を選んだわけです。

選手個々の経験値は尊重されるでしょうが、レギュラーを保証された選手は誰一人いない横一線からのスタートとなります。

パパス監督に求められるのは若手の底上げと同時に新たな得点パターンを確立することでしょう。

昨季のチーム得点43のうち約半数の21得点を記録したレオ セアラ選手が移籍し、「どうやって点取るねん!」感は否めません。

同じく移籍したカピシャーバ選手も含めて、その穴を埋めるべくハットン選手とアンドラーデ選手を獲得したものの生粋の点取り屋という感じではなく未知数というのが正直な感想です。

もちろんパパス監督はアタッキングフットボールを掲げてどこからでも点が取れるサッカーをしたいようなので、その意を汲んだ編成なのだと思いますが…。

その編成の話になると、今季の加入選手で最も期待したいのが中島元彦選手です。

もともと期待されていたものの、数少ないチャンスではレギュラーの座を完全に掴み取るまではいかずにJ2での武者修行を続けてきましたが、セレッソの体制が変わったのを機に待望の帰還を果たしました。

昨季まで在籍したベガルタ仙台からは完全移籍を含めた残留のオファーがあったと報道されていますから、それを蹴っての復帰は本人も新監督の下なら勝負ができると意気込んでいるはず。

中盤より前のポジションならどこでもプレーできますが、当面はトップもしくはトップ下での競争に加わるものと見られています。

つまりは得点を取ること、演出することが評価に直結するポジションです。

チームの新たな得点パターンを構築することができるのかに注目ですね。

…と中島選手への期待値はとても高いのですが、一方でセレッソで羽ばたけるのかという観点では今季がラストチャンスかもしれません。

ここ最近のセレッソは有望な日本人アタッカーの育成に成功しているとは言い難く、J2(J3)の武者修行から戻しても戦力として昇華できずに手放すケースが続いています。

中島選手はJ2ではあるもののひときわ輝く才能を見せていますから、セレッソの構想から外れた瞬間から多くのオファーが舞い込むはず。

ただし、このチャンスを生かせたならば一気にセレッソの中心に君臨する可能性も大いにあるでしょう。

セレッソにとって大事な背番号である“8”を付ける存在になってもらいたい。



戦う以上は狙うものは“優勝”に尽きます。

ただ一方で新しいセレッソを始めるには今年が最高のタイミングのような気持ちもあるので、降格さえしなければと心を広く持つ1年となっても個人的には文句を言いません。

おそらくほとんどのチームは昇降格がない特別大会となる2026年前半シーズンでチームの新陳代謝を図るでしょうから、それを少し早く始めるという感じですね。

30周年でリーグ優勝という最高のシナリオは描くことができませんでしたが、「じゃ次は40周年で…」というわけにはいきません。

悲願の優勝に向けて、意味のある1年としてもらいたいものです。
Written by 『商売繁盛!列島(https://www.prosperisland.com/)』ししむぞ