8月の段階でCSの可能性が潰え、9月は事実上の消化試合シリーズとなったライオンズ。
助っ人野手が共倒れとなった時点から若手に経験を積ませる方針に舵を切っていましたが、これまで以上に鮮明な起用法が多く見受けられました。
ただ、若手に多くのチャンスが与えられる一方で、結果が出せなかったベテランは決断を下す時期でもあります。
今年は3人のレオ戦士が現役を引退することとなりました。
岡田雅利選手。
2013年ドラフト6位でライオンズに入団しました。
ちなみにその年のドラフトは1位に森友哉選手、2位に山川穂高選手と“当たりドラフト”だったわけですが、岡田選手の引退により今もライオンズに在籍する選手はいなくなります。
入団した当時のライオンズは炭谷銀仁朗選手が正捕手を務め、なかなか怪我をしない選手でもありましたから、岡田選手は1軍に登録されても出番はそれほど多くありませんでした。
そして球団としては炭谷選手から森選手への世代交代を進めていきましたから、岡田選手には正捕手の時代がありません。
ですので、言い方は失礼ですが通算成績はごく平凡なものです。
言ってしまえば同じような成績でなら引退試合がなく去っていく選手の方が多いかもしれないぐらい。
それでも、ここぞの場面で仕事(バント)をする姿にファンはしびれ、良き兄貴分として多くの選手から慕われた岡田選手に花道は用意されます。
プロ野球選手であり続けるために異例の手術にまで踏み切ったプロ11年間の集大成として放った安打には感動しましたし、改めて“野球の神様”っているんだなと思った瞬間でもありました。
来年以降も何らかの形でライオンズとは関わってくれるんじゃないかと思うので、“第2の岡田雅利”はそう簡単には作れるものではないでしょうが、捕手陣の底上げにぜひ力を貸してほしいと思います。
お疲れ様でした。
金子侑司選手。
2012年ドラフト3位でライオンズに入団しました。
内野手として入団するも、新人ながらスタメン出場した開幕戦の守備位置は右翼手。
プロ野球生活においては内野や外野、両打ちや左打ち専念など、挙句は背番号も2、8、7と一桁を3種類も付けるなど求められたことを高いレベルで体現できる選手でした。
最大の魅力は何と言っても俊足から来る走塁と守備。
2度の盗塁王、幅広い守備範囲と難しいプレイをさも当たり前のように処理する安定感に何度拍手をしたことか。
ただし怪我に悩ませることも多く、走力を売りにする選手にとっては致命的ともなる下半身の故障が出場機会を減らしました。
今季も開幕からしばらくはスタメンで起用されるも、チームの課題であるレギュラー不在の外野手問題や1番打者問題を解決することはできず。
個人的にはもう少し頑張れたのではと思ってしまいますが、「ちょっと惜しんでもらって辞める方が自分らしい」という金子選手の言葉が全てなんでしょう。
ライオンズにとって大事な背番号である7番が躍動する姿は、見ていて最高に気持ちが良かったです。
お疲れ様でした。
増田達至投手。
2012年ドラフト1位でライオンズに入団しました。
大卒社会人として即戦力と評価され、2年目にはセットアッパーに定着し、翌年には初タイトルを獲得します。
4年目以降はクローザーとして起用されることになり、積み重ねたセーブの数は球団記録の194。
このまま順調に200の大台や名球会の条件でもある250セーブも視野に入れることができるかと思っていましたが、2021シーズン以後は打ち込まれるシーンも多く、“生涯ライオンズ”を誓って結んだ4年の大型契約の満了をもってユニフォームを脱ぐことを選択されました。
どちらかといえば寡黙でヒーローインタビューや選手会長としてのマイクは決して上手とは言えませんでしたが(汗)、誰よりも練習から真剣に取り組む姿は良きお手本として“ブルペンチーム”をまとめる一端を担ったことでしょう。
お疲れ…の前に、ここからは増田達至投手ファンとして書きます。
戯言を定期的にご覧いただいている方にはご存知かもしれませんが、ししむぞは増田投手の大ファンです。
でも具体的にいつからかは覚えていないんですよね。
間違いなく入団時からのファンではありません。
勝ち試合が持ち場である増田投手の勇姿を繰り返し見る度にいつしか惹きつけられたんだと思います。
それぐらい試合を締めた時に見れる増田投手の笑顔が好きでした。
通算194セーブで迎えた今季はキャンプからベテランとしてはかなりのハイペース調整で、今季に懸ける意気込みを感じていました。
それでも開幕時のクローザーからは外れ、首脳陣としては試合を通して調子を上げてほしいと思っていたのでしょうが、6月に1軍登録を抹消されたからは再び声が掛かることもなく、むしろ2軍でも不安定な投球が続きました。
正直なところ、覚悟はしていました。
でも…実際に発表されるとすごく寂しかったです。
ただ、引退試合を見届けて、セレモニーも済んだ今は本当に感謝の気持ちしかありません。
セーブの数は194ですが、ライオンズは4点リードでもクローザーを起用することが多かったので、実際に勝利の瞬間にマウンドにいた回数は220とか230回くらいになるのかな?
かっこよかったです!
今まで本当にありがとうございました。
そして…お疲れ様でした。
では、増田投手に向けていた青炎(声援)の熱量は誰に向かうのかというところですが、おそらくですがしばらくは特定の推しは作らないと思います。
でも、いつかは見つけたいという気持ちもあるので、明日からまた違う視点でライオンズを応援できるのが楽しみでもあります。
昔から“技巧派左腕”とか“勝利の方程式”の投手が好きになりやすいので、、、そんな投手にいつか出会えるかな。
いや…次は打者にハマるかもしれないなぁ(ニヤリ)
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