大阪プロレスの上半期の総決算“大阪城下祭”を観戦してきました。
大会の冒頭には来年行われる大阪・関西万博での試合開催が内定状態になったというハッピーなサプライズがありました。
思い起こせば、大阪プロレスの再始動の際に掲げられたいくつかの目標の中で唯一と言える期限の定められたものが万博に関わることでした。
地域自治体との連携や大阪万博マシーンを試合に登場させるなどの地道な啓発活動を続けた結果、2025年5月6日と7日にEXPOホールでの試合開催に漕ぎ着けたわけです。
ところでこのEXPOホールは設営の仕方で若干の変化はあるでしょうが、予定されている座席数は1850席とかなりの大きさを誇ります。
参考までにこの日のTTホールは約800席、昨冬の咲洲モリーナは約1000席ですから、大阪プロレスにとってはかなりの挑戦になります。
アゼリア大正ホールでの定期興行は毎回満員になる実力はあるものの、なかなか厳しそうな数字。。。
これまでは万博に向けての足場固めでしたが、今日からは大きな会場を2日間とも埋めるための体力作りが始まるわけですね!
今大会ではビッグマッチらしく4大タイトルマッチ、特に正規軍vsローグネイションという構図が3試合と全面対抗戦の様相も兼ね備えていました。
エクスカリバーではシングル、タッグともにローグネイションに苦杯をなめた正規軍にとっては今回も全敗では完全に支配されてしまいますから、早くも背水の陣です。
先陣を切って行われたのがライトヘビー級のタイトルマッチ。
これまで大阪プロレスの歴史を築いてきたベテランたちを退け、王者の風格が漂い始めた松房龍哉選手に挑戦するのは大瀬良泰貴選手。
8人参加のトーナメントをローグネイションならではのインサイドワークと新技を引っ提げて優勝を果たしました。
前哨戦はリングでもSNSでも激しく行われていましたが、実際の試合もそれ以上に熱い好試合だったと思います。
ライトヘビー級はパワーに頼りすぎることがなく、スピードやテクニックで攻守が激しく入れ替わるので本当に面白い!
試合は“目には目にを 歯には歯を”戦法(?)で松房選手に軍配が上がりましたが、大瀬良選手の健闘には拍手ですし、ローグネイション入りしてからの伸び方には凄まじいものを感じるのでこれからもっともっと良い選手になるんだろうなぁ。
タッグフェスティバルこそ敗退しましたが、特に穴を感じることのない盤石のタッグ王者TORU選手とゴリアテ選手に挑むのは“ツバビリー”ことツバサ選手とビリーケン・キッド選手。
大阪プロレスの歴史に名を刻む名タッグの復活ですが、前哨戦はツバサ選手の不調に加え、TORU選手のマイクも実に的を射たもので、ツバビリーにとっては厳しい試合です。
タイトルマッチの流儀にとらわれずに奇襲した王者組はこれまたタイトルマッチにもかかわらずマスク剥ぎ。
本来なら反則裁定になる行為ではありますが、“たまたま”レフェリーが見ておらず、残されたツバサ選手がローンバトルを強いられます。
王者組の圧勝かと思われましたが、結果的にこれがビリーケン・キッド選手の“ヒーロースイッチ”がオンになるきっかけになりましたよね。
バックステージで新たなマスクを被ったビリー選手が戦線復帰すると八面六臂の大活躍!
その間に体力を回復したツバサ選手がゴリアテ選手の巨体を止めると技あり3カウントで新タッグチャンピオンの誕生となりました。
早くも決まった初防衛戦の相手はタイガースマスク選手とHUB選手のグローカル・タッグトーナメントに優勝したタッグとなり、これまた熱い試合になりそうです。
ここまで正規軍が連勝で迎えたメインイベントはクワイエット・ストーム選手に入江茂弘選手が挑む大阪プロレス選手権です。
これが2度目の防衛戦になりますが、何気にタイトル保持は10ヶ月という長期政権となっています。
入江選手は所属ではないものの大阪プロレスには縁が深い選手ではあるので正規軍側でしたが、今のローグネイションの支持率はどんどん上がってきていますし、“今”のお客さんにとってはストーム選手の方が馴染みがあることもあってか声援はかなり割れていましたね。
ライトヘビー級のスピーディーな展開とは打って変わって、激しくぶつかり合う文字通りの肉弾戦となりました。
入江選手も思い入れのあるベルトということでかなり気合いが入っていたようですが、大瀬良選手の介入を良しとせずに帰るように指示するなど、終始冷静だったストーム選手の完勝のように見えました。
早く次の防衛戦がしたいと挑戦者を募ったストーム選手の前に現れたのはスーツでキメたゼウス選手。
昨年12月以来となるシングルマッチは、この1年でも3回目の対戦となります。
ここまでは1勝1敗の五分となっていますが、果たして勝ち越すのは…!?
7月・8月はおそらく様々な場所でイベント試合の開催が決まっていると思います。
冒頭でも触れましたが、万博での試合が内定したこの状況を生かして、もっと大阪プロレス内での熱い戦い、楽しい戦いが盛り上がっていければ良いな!
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