大阪プロレスの秋の風物詩“天王山”の開幕が迫ってきました。
このタイミングでいろいろとバタバタしていたので、今年は展望やら予想やらの独り言はなしでいこうかなと思いましたが、やっぱり触れずにはいられないんですよね(笑)
だから書きます!
昨年と同じく16選手で頂点を争う図式は変わらないものの、今年は王者が参加します。
昨年の大会時点での王者であったゼウス選手はエントリー人数の兼ね合いもあったようですが不参加の立場を取ったため、そうなるとどうしても天王山が次期挑戦者決定戦のような色合いが強くなってしまいます。
もちろん今年も優勝者が現王者のクワイエット・ストーム選手以外ならば12月のビッグマッチでベルト挑戦の流れが自然ではありますが、天王山優勝の価値は高まります。
また昨年はファイトスタイルが荒々しい選手こそおれど、基本的にはクリーンな戦いに終始しました。
それが今年は大阪プロレスに新たに誕生したルードユニット“ローグネイション”から4選手がエントリーしているということもあり、試合内外でかき回す可能性があるということです。
今日の戯言では1回戦の中でも特に注目している4試合について書いていきたいと思います。
まず1回戦の前半日程で挙げるのは松房龍哉選手vsツバサ選手です。
新進気鋭の若手の挑戦を百戦錬磨のベテランが受けて立つ。
そのような構図に見えがちですが、ベテラン側にはおそらくそんな余裕はありません。
8月に行われたツバサ選手の主催興行では8人タッグだったとはいえ、この両選手の間で試合が決して松房選手が主役の座を奪いました。
いずれは大阪の、そして関西のプロレス界を背負う世代ではあっても、まだ世代交代は認めないというツバサ選手の意地に期待しています。
そして、共に階級としてはライトヘビー級に該当するだけに、ここを勝ちあがると次戦はライトヘビー級のベルトを持つタイガースマスク選手との激突の可能性があります。
2つのベルトを視野に入れることができるという点では美味しい天王山になるかもしれません。
ゼウス選手とクワイエット・ストーム選手の対戦は、8月に予定されていたもののゼウス選手の負傷によって流れたタイトルマッチと同じカードです。
しかし、その立場は180度変わっていて、王者ストーム選手がゼウス選手を迎え撃つ形になります。
王者として迎える天王山は重圧となるのか、はたまた追い風となるのかはわかりません。
ただ1回戦の相手にあえてゼウス選手を指名した以上は何らかの秘策があるのかもという予感はあります。
外国人選手として初めて大阪プロレス王者に輝いたストーム選手が天王山でも初の外国人優勝者となるのか注目です。
一方でローグネイションを生み出すきっかけとなったゼウス選手は正念場です。
怪我により手放したベルトを最短距離で取り返すには今大会の優勝が至上命題となりますが、不気味なのは優勝するための4試合全てがローグネイションとの対決になるかもしれないこと。
もちろん4タテすれば文句なしでベルト挑戦となるでしょうが、勢いに乗るローグネイションがそんな失態を犯すかと言われれば…。
いずれにせよシングルの大会ではありますが、セコンドの存在を気にしなければいけない試合では正規軍としてどこまでサポートできるかもキーになるかもしれません。
後半日程ではまず“X”とアルティメット・スパイダーJr選手の一戦を挙げたいと思います。
現時点でローグネイションの新メンバー以外のヒントが出ていないXなので展望のしようがありませんが、内部の裏切りではないことはほぼ確実です。
この4人目のメンバーが継続的に参戦するのか、この天王山に向けたゲスト的な立ち回りなのかで、見る側としての希望は変わってきますが、せっかくなら過去に大阪プロレスと接点のあった選手、再始動した大阪プロレスに関わりがあった選手ならばいろいろとドラマは起きそうですね。
最後に挙げる注目試合はビリーケン・キッド選手と三原一晃選手の激突です。
先月行われた前哨戦ではパワーに物を言わせた三原選手がビリー選手を直接下しましたが、まさに明日行われる再びの前哨戦ではその逆を狙ってくるでしょうし、そうともなれば来週の本番ではとんでもない試合となる可能性を秘めています。
大阪プロレス再始動後に負った怪我により昨年は不本意な1年となったビリー選手ではありますが、今年はライトヘビー級王者のタイガースマスク選手に勝利したり、そのトーナメントでは準優勝と浮上の気配は漂っています。
対する三原選手は王者として再始動を迎えたものの、旗揚げシリーズでゼウス選手にベルトを明け渡すと、大阪プロレス内でのシングル戦線ではなかなか目立つことができていません。
それでもこれまでの流れを一掃できるのも天王山の魅力です。
ムーブオンプロレスリングの象徴としての大爆発の可能性は十分にあると思います。
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