昨日の戯言ではプロ野球で応援している埼玉西武ライオンズが事実上の終戦を迎えたことを書きましたが、今日はJリーグで応援しているセレッソ大阪が目標としていたリーグ優勝の可能性こそ消滅していないものの極めて困難な状況となり、今季は既にカップ戦と天皇杯も敗退しているため無冠に終わることが決定的となったことについてです。
まず今季のセレッソは課題となっていた攻撃面でレオ セアラ選手とジョルディ クルークス選手といったJリーグで実績のある外国人選手を獲得。
始動日直前にパトリッキ選手が移籍となるものの、すぐさま同じようなタイプのカピシャーバ選手を補強するなど編成面においてそれなりに本気度を感じました。
加えて何度か復帰の要請を行っていた香川真司選手がJリーグに戻ることを決断、攻撃陣の充実度ではリーグでも有数の布陣が完成しました。
ただし、ここから少しずつ歯車が狂っていったように思います。
開幕直前でキャプテンでもある清武弘嗣選手の長期離脱が判明すると、今季の飛躍が期待された藤尾翔太選手はなかなか出場機会を与えることができないために開幕してからの最悪のタイミングで放出。
新加入選手との連携や新たに取り組み始めたフォーメーションの戦術理解度も深まらずにスタートダッシュには失敗してしまいました。
現実世界で桜が散った頃からは軌道に乗り始めたものの、躓いている間に多くの試合が組まれていたカップ戦は2年連続準優勝の悔しさを晴らすこともできずにグループリーグ敗退という憂き目を味わうことに。
首位からは少し離された位置とはいえ、十分にリーグ優勝は狙える状態で迎えた夏の移籍市場。
今になって思えば、ここでのセレッソの選択が違っていれば、また別の未来があったのかなぁと考えてしまいます。
セレッソが夏の移籍市場でとった対応は売り手側に回ることでした。
確かにその時点でカップ戦と天皇杯は敗退していたため、完全にターンオーバーできるだけの選手を抱える必要もありませんでしたが、松田陸選手、原川力選手、中原輝選手、加藤陸次樹選手といったかつてのレギュラー格や切り札的存在の選手を放出しました。
もちろん空いた枠には新井晴樹選手、柴山昌也選手、渡邉りょう選手などを若い選手を中心に獲得しましたが、印象としては来季に向けた人員の整理や競合する可能性がある選手と早めに契約したという感じがありました。
何と言ってもリーグ優勝を経験したことのないチームですので、数々の経験を積んだベテラン選手はここからが真骨頂のはずです。
そういう意味では百戦錬磨の香川真司選手が完全にチームの中心となっていたことで心配がないという判断はあったのかもしれませんが。
ただし、優勝争いに踏みとどまるために勝利が必要だった鹿島戦、優勝の望みが消えかかる中で首位を叩いて勢いを取り戻したかった神戸戦、ほぼ優勝の可能性がなくなりショックを拭えぬまま臨んだ湘南戦と無得点での3連敗。
これで終戦です。
現状ではまだACL出場を狙える圏内にはいますが、この勝負所での完敗続きは昨季の最終盤での大失速を思い出させます。
残りは5試合ですが、ACLに繋がるリーグ3位になるには4勝してどうなるだろうかぐらいに厳しい立場です。
選手がそうであるように、ファンも優勝がなくなってACL狙いに気持ちを切り替えるのは難しいですが、来年の楽しみを増やすためにも悔いのない試合をしてもらいたいものです。
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