夏に向けてこれからどんどん上がるであろう気温と同じように熱い戦いを見せた大阪プロレスのライトヘビー級トーナメント1回戦。
その1回戦を勝ち上がった4選手が明日の大会で頂点を目指して激突します。
今日の戯言では対戦カードのおさらいとその展望、そして別の視点からの今大会の注目ポイントを記しておきます。
【アルティメット・スパイダーJr vs 菊池悠斗】
昨年の大会では1回戦でぶつかった両選手が今年は準決勝で再戦となりました。
その昨年の試合では25分超の試合を菊池悠斗選手が制して、その勢いもあってか決勝まで進出するサプライズを巻き起こしました。
それから1年が経ち、立ち位置は単なる“若手”ではなく優勝の可能性が十分にある選手まで評価を高めてきました。
一時は所属する道頓堀プロレスでトップを取るために離れる意向を表明しましたが、いろいろな因果もあり継続参戦となった大阪プロレスのリングでチャンスを再び掴み取れるのでしょうか。
一方のアルティメット・スパイダーJr選手はタッグのベルトを奪還し、右肩上がりで迎えたこの大会。
1回戦ではそのタッグパートナーでもあるタコヤキーダー選手を下しての準決勝ですので、この菊池悠斗戦は雪辱を果たしたいと同時に背負うものもあるはず。
今もなおトップ戦線に残る続けるベテラン勢と若手勢を繋ぐ世代として、シングルで目に見える実績をそろそろ挙げたいところ。
【ツバサ vs ビリーケン・キッド】
1回戦で同じようなルーツを持つARASHI選手を下しての準決勝でまたしてもメキシコデビューという共通点があるビリーケン・キッド選手との対戦が決まったツバサ選手。
長く共に大阪プロレスで切磋琢磨し、“ツバビリー”としてはタッグベルト戴冠歴もあることで手の内は熟知していることでしょう。
8月に控える50歳大会にチャンピオンベルトを携えて入場するにはトーナメント制覇が必須です。
優勝には1日2試合という過酷な条件がありますが、おそらく短期決着にはならない予感もしますので、2人のルチャリブレを心行くまで堪能したいと思います。
そして、ビリーケン・キッド選手は1回戦でベルト保持者であるタイガースマスク選手に勝利したことで優勝が“宿命”となりました。
他の選手の優勝を許してしまうと、もう1人の挑戦者候補が生まれてしまい、おそらくは優勝者の方に優先権があるはずです。
再始動した大阪プロレスにおいてはまだ波に乗り切れていないビリーケン・キッド選手にとっては絶対にモノにしたいチャンスが目の前まで来ています。
ところでライトヘビー級トーナメントにはエントリーできなかった“ヘビー級”の選手たちに今月はトピックがない…というわけではありません。
1回戦が行われた今月4日の大会ではヘビー級ばかりの6人タッグマッチを制したクワイエット・ストーム選手がベルトをアピールする仕草を見せました。
これはもちろんゼウス選手が持つ体重制限のないシングル最高峰のベルトを指していることでしょう。
思い起こせば、そのベルトに直近で挑戦したTORU選手は防衛戦が1年で1回しか行われなかったことを皮肉っていましたが、相応しい挑戦者が現れなかったのも事実。
そう考えると、ストーム選手は大阪プロレスの活動休止前にベルトを巻いていた時期がありますが、ゼウス選手にそのベルトを奪われたという歴史があります。
その後のストーム選手はNOAHにレギュラーとして参戦し、今は大阪プロレスを主戦場にしながらGLEATにも参戦するなど実力も実績も十分です。
25日の大会では再びゼウス選手とは対峙するということで、どのような方法でタイトルマッチを迫るのか注目したいと思っています。
個人的にはゼウス選手の怒りを引き出しての挑戦は見てみたい気がします。
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