今年の「天王山」はビリーケン・キッド選手の初優勝ということで幕が閉じました。優勝者が正規軍ということで、見掛けではハッピーエンドなのですが…、はっきり言って今年の天王山は池ちょんの中では最も気持ちが盛り上がらない大会となったというのが率直な感想です。今大会を1度も観戦に行っていない人間が語るのは失礼ということは承知していますが、観戦計画を立てていた準々決勝を見送ったというのがその根拠です。

まずは日程の問題です。東京開催に「否」の立場であることは変わりませんが、ここでは論点には挙げません。たった2週間でトーナメントを完結させるという日程面に工夫はできなかったのかなぁと考えています。確かにダラダラと引き延ばすことも好ましくないのですが、せっかく“ブランド”のある大会なのですから、じっくり味わいたいという人は多いのではないでしょうか?
特に今大会では、11月29日の1回戦で勝ち抜いた選手は、翌30日に準々決勝となる連戦です。このような大会では前哨戦における駆け引きにもとても魅力があるので、1回戦と準々決勝は週を区切ってほしかったです。

そして今大会で最も目立ったのがルード軍による介入です。前述のように天王山はブランドのある大会であり、過去もほとんどが“軍団問わず”シングル最強を決定する大会でした。もちろん2006年の決勝のようにルード軍が試合に介入することもありましたが、今年のように堂々と介入しリングアウトに持ち込んだりする試合は皆無でした。
確かに天王山もストーリーの要素であることは間違いないんですが、個人的な願望としては翌年の「大阪ハリケーン」に向けた主導権を争うためだけで十分です。ルード軍の像を作り上げるための要素は必要ありません。
特に現在のルード軍を先導しているのはタイガースマスク選手、ブラックバファロー選手と天王山の価値をわかっているであろう選手ですから残念と言うしか…。しかしブラックバファロー選手といえば“策士”ですから、これも作戦のうち…みたいな甘い考えを今はできないです。
ただ、観戦に行かれた方たちの観戦記を見ると、新規っぽい観客は盛り上がっていたとの報告もありましたので複雑な心境ですね。

また、最近は故障者が続出しているようですね。ルード軍のやり方は確かにひどいようですが、原因はそれだけではないと思っています。年末年始はさらに試合数も増加すると思いますので、選手たちは体のケアをしっかりして乗り切ってもらいたいものです。

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