毎回、観戦記を書くのも何かと疲れるので、今回はまもなく開幕を迎える天王山についてのコラムです。

【ブラックバファロー vs 政宗】
武侍漢結成後では初となる同門対決が天王山で実現!
バファローも政宗もテクニックに長けた選手であるので、きっと観客を驚かせる展開になるのでは?
そんな中、注目したいのがバファローの天王山での成績だ(参照データ)。
初年度から2年連続でベスト4に進出し天王山に強いイメージを持っていたが、ここ2大会は連続して強豪との対戦だったものの、いずれも初戦敗退に終わっている。
カリスマ的な支持を持つとはいえ、今年も初戦敗退のようでは武侍漢でのポジションも含めて、その立ち位置に危機が訪れるのは必至であるだけに注目の選手である。

【えべっさん vs 冨宅飛駈】
2代目えべっさんの天王山初陣は、闘いの最前線で奮闘を見せる冨宅飛駈が対戦相手となった。
昨年の天王山が初出場だった冨宅は準々決勝で敗退という不本意な結果に終わったが、新体制になってからはレギュラー参戦となり大阪プロレスのスタイルはほぼ熟知したと言えるだろう。
逆に、えべっさんは楽しいプロレスでも激しいプロレスでも合格ラインに達するのは厳しく、今大会でもかなりの苦戦が予想される。
初代は天王山では「戦闘モード」に切り替わり大奮闘していたが、果たして2代目も天王山でその殻を破ることはできるのか!?

【くいしんぼう仮面 vs 秀吉】
天王山未勝利同士の対決となるこの試合。
…とは言っても、くいしんぼう仮面は6回目の出場で、秀吉はこれが初出場。
圧倒的なパワーでビリーやツバサを撃破した実績を誇る秀吉が主導権を握ることになるだろうが、くいしんぼう仮面も予告しておきながら成功していない「あの」新技が決まればあわやの展開も…!?

【スーパー・ドルフィン vs ツバサ】
1回戦屈指の好カード。
ドルフィンが変身後は初となるシングル対決で、直近のシングルでもゴア時代のJ−CUP直前までさかのぼらなければならない。
結果はゴアの勝利であったが、その実力は伯仲していると考えてよいだろう。
シングル王者として優勝が至上命令のドルフィンではあるが、天王山との相性はあまり芳しくなく、また正規軍・武侍漢などの徹底マークも予想されるだけに、その精神力の強さに焦点が集まる。
一方、タッグベルトを返上してまで、この大会に懸けるツバサの想いはドルフィンを上回ることができるだろうか?

【ミラクルマン vs ラ・内田】
俗に言う、タッグパートナー対決であり師弟対決。
つい最近もシングル対決を行っており、師匠格のミラクルマンが貫禄の勝利を収めている。
実力・経験などほとんどの面でミラクルマンが勝っているのが現状ではあるが、若さ・勢いでは内田が1枚上手。
それに加えて、ミラクルマン(“兜王”ビートル)の天王山でのツキのなさを突いて、内田は天王山初出場での初勝利GETを目指してもらいたい。

【タイガースマスク vs 大鷲透】
今大会のテーマの1つでもある「ストップ・ザ・大鷲」を実行すべく立ち上がったのはタイガースマスク。
大阪プロレス参戦後、未だ負け知らず、ドルフィンからもフォールを奪い、優勝に最も近い位置にいるといっても過言ではない大鷲に対し、シングル王座初挑戦&結婚と波に乗るタイガースマスクはいかなる作戦を用意してくるのか?
政宗・バファロー・秀吉に続き大鷲をも倒し「武侍漢狩り」を成し遂げることはできるのか?
タイガースマスクは初出場以来、全て初戦は突破しており(参照データ)天王山との相性は良い。
それに加えて、大鷲はケガからの復帰直後ということもあり、タイガースマスクに追い風が吹いてはいるが…。

【小峠篤司 vs 大矢剛功】
今大会で唯一の天王山初出場同士の対決となるこの試合。
しかしながらキャリアの違いは見るに明白で、大矢の勝利はまず揺らぎないものと言える。
だからこそ小峠には、他団体の選手を使ってエントリーメンバーを華やかにするのではなく、デビュー半年で未勝利の小峠をあえてエントリーした会社の期待を感じて、何かを得ることができれば良いのだと思う。

【ビリーケン・キッド vs エル・パンテーラ】
メキシコの実力者パンテーラが大阪プロレス天王山の舞台に上陸!
そして迎え撃つことになったのが、昨年の準優勝選手のビリー。
悲願の初優勝を狙うビリーにとっては、実にやりにくい相手なのではないだろうか。
ルチャリブレのテクニックだけで言えば、おそらくパンテーラの方が上を行くだろうだけに、ビリーとしては相手に主導権を握らせない展開に持っていきたい。
一方のパンテーラも1回戦だけで帰るつもりなどは全くないはず。
パンテーラと他選手とのシングル対決も見てみたい気はするが、波に乗ると厄介な選手になりそうなだけに、ビリーの奮闘に期待したい。