なかなかタイミングが合わず、実に3ヶ月ぶりとなった大阪プロレス観戦。
今回は全試合をまとめた観戦記を残しておこうと思う。

[第1試合 スーパー・ドルフィン&小峠篤司 vs ビリーケン・キッド&冨宅飛駈]
メンバー構成から考えて、この試合は勝敗よりも「小峠がどれだけ頑張るか」が焦点となる。
その期待に応えるかのように、小峠はドルフィンを自ら制して先発を志願。
結果としては、スムーズにタッチを繰り返すビリー&冨宅組に集中攻撃を受けるが、ドルフィンに助けを求めることなく、またドルフィンもほとんど助けに入らない。
おそらく、ドルフィンも“後輩”小峠の頑張りを期待していたのでしょう。
最後は、冨宅の関節技に小峠が屈しましたが、彼は十分に見せ場を作りました。

[第2試合 えべっさん&アイスペンギン vs スペル・デルフィン&くいしんぼう仮面]
3ヶ月ぶりの観戦ということで、実はアイスペンギンの試合を見るのは初めてである。
ただ、前回の観戦時、アイスペンギンが挨拶に訪れていたので、風貌だけは見たことはありましたが…。
試合になると、くいしんぼう仮面との絡みで楽しいプロレスを展開する。
ただ、中盤からは、デルフィンやくいしんぼう仮面が腕を取り、技を仕掛けようとすると、「や〜め〜て〜よ〜」とアイスペンギンが一方的に拒否。
これには小山レフェリーも含めて、みんなが困惑…そりゃ当たり前ですね。
最後は、くいしんぼう仮面をコーナー下にセットしながらも何の技をすればいいのかをトップコーナーで迷うアイスペンギンに、復活したくいしんぼう仮面が雪崩式フランケン。
そして吸い寄せられるようにデルフィンの待つコーナーへ向かい、スイングDDTを受けたアイスペンギンがデルフィンクラッチで敗戦。

[第3試合 ミラクルマン&ラ・内田 vs 大鷲透&政宗]
試合前のVTRで、先日の千里中央大会で2試合に出場したラ・内田をミラクルマンが労うシーンが。
その場で何と、内田が「ミラクルマン」に弟子入りを志願。
入場後も「師匠と弟子」の関係には困惑するミラクルマンだが、内田はやる気満々。
武侍漢の大鷲&政宗の入場を1人で迎撃に出る。
しかし案の定、武侍漢に返り討ちにされ、ミラクルマンが救出に駆けつけ試合開始。
試合が開始されても、ミラクルマンとのタッチを自ら断り、師匠は休んでいてくださいと言わんばかり。
ただ大鷲の超人的なパワーや政宗の巧みなインサイドワークに敵うはずもなく、試合は徐々に乱戦に。
終盤、ミラクルマンが大鷲を場外で固定し、リング上は内田と政宗の一騎打ち状態に。
ダイビングヘッドバットを敢行し、あわや金星の手前まで迫ったが、政宗の雷切で惜敗。
試合後、ミラクルマンも内田の心意気を買ったようで、正式に2選手のタッグが始動するようだ。
ただし、次週の対戦相手はデルフィン&くいしんぼう仮面組。
ミラクルマン&ラ・内田組の進む道はいったい?

[第4試合 タイガースマスク vs ブラックバファロー]
今日のスキットや入場時の様子から見て、バファローは対戦相手に指名されたことが相当気に食わない様子。
入場ゲートに姿を現した途端から、先に入場しているタイガースマスクを挑発。
タイガースマスクはその挑発には無関心と見せかけてはいたが、バファローがリングインする瞬間を急襲。
試合は場外戦からスタートする。
序盤は完全にタイガースマスクが主導権を握る。
やはりこの試合に懸ける想いというものが全面に出ていたような気がする。
中盤、バファローが闘いの場を場外に求めて有利に進める時間帯もあったが、今日はタイガースマスクが上だった。
バファローのラリアットをブロックすると、かなり複雑な形で入った変型のフロントスリーパー。
胴締めである上に、バファローの腕をも極めるという、新技のザトペックホールドにバファローもたまらずタップ。
試合後、何らかの決意表明などが聞かれるのかと期待したが、タイガースマスクは何も語らず。
今日は勝って当たり前といったところなのだろうか?
ただ、引き上げるタイガースの背中には何か逞しさを感じたのは事実である。
この試合をグッズ売り場から見守っていたドルフィンは何を感じただろうか?

[第5試合 ツバサ vs 秀吉]
今日のメインはまさに遺恨マッチである。
これまでタッグなどでぶつかる度に遺恨が深まっていたツバサと秀吉のシングルが実現。
そして、3週間後に控えるタッグタイトルのリアル前哨戦とも言えるかもしれない。
まずはツバサから入場、セコンドにはタッグパートナーとしてビリー。
また、内田と小峠はタイガースマスクの試合からセコンドとして準備している。
秀吉の入場にはタッグパートナーの政宗はもちろん、大鷲も帯同。
激しい場外戦の予感が試合前から漂う。
エキサイトしたツバサが秀吉の入場を急襲、いきなりのトペを敢行して、ゴング。
先制攻撃を仕掛けたはいいものの、この行為に武侍漢が黙っているはずもない。
いきなり始まった場外乱闘に正規軍セコンドが慌てて駆けつける。
試合がリング上に戻ったが、まさにケンカマッチの攻防が展開。
ツバサがリズムを掴んだように思えたが、秀吉はそれを感じたか、いきなり場外へ移ると、次にリングに戻った時にはツバサのコスチュームはズタズタに引き裂かれていた。
そう、これはツバサのヒザへの集中攻撃の号令である。
サポーターを無理やり剥ぎ取ると、剥き出しとなったヒザへのイス攻撃。
苦痛に悲鳴を上げたツバサではあったが、秀吉の一瞬のスキを付いてドラゴンスリーパーへ。
先週、「絞め落とす」と予告したように、これは決めに入ったのだと予感。
もちろん、乱入を許すまいと正規軍セコンド陣が武侍漢セコンドのもとへ走る。
完全に武侍漢セコンドを捕獲したように見えたが、振りほどいた政宗が乱入、イスで救出する。
また一方の大鷲は小山レフェリーを捕まえている。
それを確認した秀吉は、ツバサにタックルを仕掛け、そのツバサと小山レフェリーが衝突。
小山レフェリーはリング下に転落し、リング上は一転して無法地帯に変身。
こうなると武侍漢はやりたい放題で、次に小山レフェリーがリングに戻ると、ツバサはアンクルホールドで完全に捕獲されていた。
ツバサはギブアップの意思表示は行わなかったが、危険と判断した小山レフェリーが試合をストップ。
その瞬間、会場が静寂に包まれた。
試合が終わっても、ツバサを離さない秀吉、そしてマスクに手を掛けた政宗に対し、一直線で向かってきたが1人…タイガースマスクである。
武侍漢を蹴散らすと、マイクを握り、秀吉に対戦を要求。
秀吉もそれを受諾し、次週の対戦が電撃決定した。
政宗、バファローと武侍漢からの刺客に連勝したタイガースが、秀吉に初黒星を付けるのか!?